アフリカ版アリババWaystoCapシードラウンドで大型資金調達

アフリカを代表する、いや、世界を代表する大型スタートアップが生まれるかもしれない。​今、まさにそんな期待に心が踊らされている。

今アフリカでもっとも注目されているモロッコ発のスタートアップWaystoCap。クロスボーダーのBtoBマーケットプレイスを提供するスタートアップである。

この話を聞いて、何か思い出すことはないだろうか。

そう。中国のジャック・マー氏率いるアリババグループである。​今、世界中の​誰しもがこの会社の名前を聞いたことがあるのではないだろうか。世界一のEC企業と呼び声高い、アリババの名を。

アリババは、ソフトバンクの孫社長が、プレゼン資料も、財務数値も何もない状態で、ジャック・マー氏の目を見て2000万ドルを投資した話が有名だ。

投資理由に関して、孫社長は、「彼の目つきは動物的匂いがした。」と語ったほどだ。そのころからビッグになる片鱗あったのかもしれない。

BtoBマッチングプラットフォームから始まり、現在では、インターネットオークション、楽天のようなECプラットフォームをサービス、各種プラットフォーム上で決済を行うことができるアリペイなど数多くのEC関連サービスを展開し、世界のEC企業と呼ばれるまでに成長した。

もう一度言うが、今、そんな中国のアリババのようなスタートアップがアフリカから生まれるかもしれない。そんな瞬間なのである。

そして、アリババの当時との状況(インターネットが始まった当時)とは違って、今アフリカはモバイルファーストが当たり前の時代となっており、その点においてもこのWaystoCapがどのように成長していくのかは、新しい事例となりうることは間違いなく、今後どのように展開していくのかとても気になるところだ。

現状、アフリカでも、一般顧客向けにECサービスを展開するスタートアップは見受けられたが、このようにBtoB向けのECサービスを提供するスタートアップはアフリカでは真新しい。

突如として現れたWaystoCapとはいったい

実はWaystoCapは2017年のYcombinator冬バッチに参加しており、その卒業後にシードラウンドにて大型の資金調達を実施した。​

今回の資金調達額は非公開ではあるが、Techcrunchの記事によると。250万USドルから、300万USドルの資金調達をしたと予想されている。

アフリカのスタートアップの中で、シードラウンドでこれほどの額を調達するのはかなり異例だ。かなり期待されている証拠であろう。

今回のシードラウンドでは、​Y Combinatorを初め、Battery Ventures、Soma Capital、Palm Drive Capital、Amino Capital、Endure Capital、Story Ventures、Lynett Capital、Neon Capital、4DX LLC、さらには、Y Combinator partnerのMichael Seibel氏、Goldenの創業者であるJude Gomila氏、SixDoorsのCEOであるPascal Levy Garboua氏らが参画した。

シードラウンドに参画した上記のVC、エンジェル投資家の顔ぶれをみても、このスタートアップに大きな注目が集まっているのは間違いない。

まさに、アフリカ版アリババが生まれようとしている。今後、アフリカの域内の取引がかなり効率的になり、取引量も増えてくることになるだろう。

アフリカにおけるBtoB取引の課題とサービス内容

今までもオンライン上で商品を仕入れることはあった。しかし、それらはバイヤーとサプライヤー両方にとって、不透明性が高く、安心して取引できるような環境ではなかったという。

かつて、バイヤーにとっては、更新頻度が高くないサイトしかなかったため、全く安心できるようなサイトではないが、そこから買うしかなかった。そのため、購入し、支払いを済ませたものの、商品が送られてこなかったということもあった。するとバイヤーも商品を買うのをやめてしまう。

また、サプライヤーにとっても同じ悩みを抱えている。商品は売れたものの、振込、もしくは支払いが行われない。口約束で支払いをしますといわれたものの、発送後も支払いがなく、結局お金が入ってこないといったケースも見られたという。

バイヤー、サプライヤーともに決まったルールがないため、会社毎に対応を変えており、どちらも関係はうまくいっていなかったという。WaystoCapはそれら課題を解決し、安心して取引が行える企業向けのプラットフォームを提供している。

まず初めに、バイヤーとサプライヤーはWaystoCapに認定バイヤー、サプライヤーとして承認されなければならない。その承認が下りれば、サイト上で商品の検索、商品の掲載をできるようになる。つまり、バイヤー、サプライヤーともにスクリーニングにかけられてるので、安心に取引を行うことができるのである。

ミニマムオーダーが決まっており、業務用の発注のみ対応

その後、バイヤーは商品を選び、規約を合意すれば、請求書が発行される。バイヤーにとっては商品の対する保険(紛失補償など)が、サプライヤーにとっては、先にお金が入金されることで、お互いがウィンウィンな状態にすることをWaystoCapのプラットフォームが可能にしている。

最後に

大型調達を実施したWaystoCap。これだけ注目されているところを見るに、大きく市場が動くことは間違いないだろう。

アフリカでは、東西南北の近隣国同士で共同体を組み、その加盟国内では、関税の撤廃など、共同体参加国内で協議しあったルールのもとで運営がされている。例えば、南部アフリカ開発共同体(南アフリカ、ザンビア、タンザニア等)や、東アフリカ共同体(ケニア、ウガンダ、ルワンダ等)などがあげられる。そのため、アフリカでは国単位ではなく、共同体単位で市場を見るというのが一般的であったりする。

共同体のもと、関税も撤廃されているのであれば、共同体内の国間では、取引が活発になるのではないかといった疑問があるかもしれないが、そういったわけでもない。

理由としては、WaystoCapのようなサービスがなかったため、ネット上での取引の安全性が確保されていなかったこと。また、物流サービスの非効率性による交通渋滞のため、もちろん、取引は行われてはいるが、爆発的に取引数が伸びるといったわけれではなかった。

現在のアフリカではその非効率性を解消する物流サービスを展開しているスタートアップも徐々に出てきている。

しかし、今回のWaystoCapの登場により、アフリカ域内の取引がかなり活発になる可能性が秘めているのは言うまでもない。中国でのアリババの登場を機に、個人間、ビジネス間の取引が活発になっていったように、アフリカでも大きな革命が起ころうとしている。

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